オプティカル事業Optical

製品紹介

形状可変ミラー

形状可変ミラーはX線の反射面となるミラー基板の両面に圧電素子を対称的に張り付けたミラーです。18個の圧電素子を設置した形状可変ミラーでは、最大9周期のサイン形状の変形が可能であり、数十マイクロメートル深さの自由曲面形状を作ることが可能となります。
従来のミラー形状が固定された集光光学系では、集光ミラーの配置や試料位置(焦点位置)を変えずに回折限界化で集光径を変えることは不可能でした。形状可変ミラーを用いれば光学系の実験セットアップを変えることなく、回折限界下で集光径を自在に変化させることができます。
また、形状可変ミラーは集光ミラーの波面補償用にも利用されます。SPring-8における集光実験では従来のミラー集光光学系に形状可変ミラーによる波面補償光学システムを導入することで、X線領域で10nmを切る世界最小集光径7nmを達成しています。